ファッション

ウォルマートで展開するアパレル・ブランド

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スウェットショップ・スキャンダル。平日の朝九時から始まる一時間番組レジス・アンド・キャシー・リーショー。ホスト役のひとりであるキャシー・リー・ギフォードが、毎朝、フルーツループの甘み程度では物足りないというお茶の間に一服のサッカリンを与え続けて一年が経っていた。いたるところ彼女の顔だらけだったテレビのモーニング・ショーにカーニバル・クルーズのテレビCM、子どもたちのためのチャリティの宣伝、数枚のCD、パレード、そして自らウォルマートで展開するアパレル・ブランド。

かつての美の女王にとって、人生はどこまでもバラ色に思われた。しかし、他人の不幸は蜜の味である。大衆のほうは、そんな彼女を叩きたくてうずうずしていた。彼女は、何かというと、自分の完璧な家庭、完璧な子どもたち、そして完璧な(まあ、本人も当時はそう思っていたのだ)結婚生活をひけらかしたがったのである。一九九〇年代も後半に向かう頃、哀れ、キャシー・リーは総スカンを食っていた。彼女も、いい生き方とやらを押し付けたがるずうずうしい女のひとりなのよ。

これは大打撃になると予測した

ああいう連中って、自分では歌も演技もできると思い込んでるのね。しかも、口を開けば夫や子ども、主イエス・キリストの話ばかり。アニメサウス・パークのクリエーターであるマット・ストーンとトレイ・パーカーも、彼女をコケにしてみせた。一九九七年、大手紳士服ブランドのヒューゴ・ボスが第二次世界大戦中に強制収容所の労働力を使ってナチスの制服を作っていたらしい、という報道が流れた。

アナリストたちは、すぐに、これは大打撃になると予測した。もちろん、過ちそのものはすでに遠い過去の話なのだが、ヒューゴ・ボス・ファンの間にはやはりジレンマが広がった。同年、ヒューゴ・ボスは売上も所得も最高記録を打ち立て、その後も年々成長を続けて、婦人物にまで進出したのだから服が私たちの手元に届くまでに起こる出来事は、きれいごとばかりではない。だが、幸いにも服そのものはとてもきれいなので、そうした問題は気づかれずにいるわけだ。

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