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従前に取引のあったことの証明

投稿日:2015年7月26日 更新日:

貸金業者は、借入れ・返済のあったときは、これを帳簿に記録として残す法律上の義務があるので、借入れ・返済が過去の一時点であったことが証明されれば、その前後の取引を記録した文書を所持していたことは明白になる。これにより、帳簿を廃棄したとの証明責任は貸金業者が負担することになり、廃棄の事実を証明できなければ文書提出命令が出されることになります。

開示された取引履歴の記載からは、開示された以前に取引があったかどうか不明な場合、原告側としては開示された時期以前に借入れか返済があったことを証明しなければなりません。証明といっても大げさなものでなく、それまでの貸金業者との交渉内容の報告書や、原告本人の陳述書、1枚のATM伝票、銀行振込用紙等で明らかにすればそれで十分です。

反論の結果、貸金業者が開示した取引履歴の以前から取引があったことを明らかにしても、貸金業者から、過去の取引が、請求している過払金の発生原因となっている取引と無関係のものである(別口の取引である)という主張がされることがあります。

従前の取引の存在

開示された取引履歴等の資料上、開示された以前に取引があることが明らか(取引履歴当初に貸付残高の記載がある、初めての貸付けにしては貸付額が高額である、当初貸付金額が1〜3万円程度で細かすぎる等)であれば、開示された取引以前の文書を貸金業者が所持していたことは明らかです。この場合、原告としては、開示された取引履歴の内容からして、開示された部分以前から取引があることが認められることを主張すれば足ります。

・貸金業者の主張

貸金業者は、一定期間の取引履歴を開示したうえで、開示した以前の取引はそもそも存在しないとの主張をしてくることがあります。この場合、開示された以前に取引(借入れや返済)があったことを原告が明らかにできないと、開示された以前の取引履歴に関する文書を貸金業者が過去に所持していたかどうか不明ということになり、文書提出命令は出されないことになります。

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