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商工ローン業者の手形貸付けに関して極度額を基準としたもの

投稿日:2015年6月7日 更新日:

裁判例において、信販系業者とのクレジットカード利用契約について、すべての借入れを一体としてとらえ、一口一連の金銭消費貸借契約であると認定したうえで、利率について借入限度額を基準としたもの、商工ローン業者の手形貸付けに関して極度額を基準としたものがあります。

福岡高裁判決においては、「本件取引実態にかんがみれば、1000万円の極度額の範囲内で、手形貸付を継続して行うことを予定しており、1回の手形貸付金額が100万円未満であるからといって、本件取引全体からみれば、各貸付けごとに、100万円未満を境にして、高率元本(年18%)と低率元本(年15%)とに区別することは、法を実質的に脱法する手口というべく、採用し難い」と断じています。

元本が減少した場合でも、完済に至るまで極度額の120万円を基準として15%の利率のままで引直計算を行うことになります。法定利率を超える利息を支払うとする契約は、その超過部分について法律上無効であり、債権者は、元本が減少しても15%を超える部分の利息を受領できませんから、引直計算に用いる法定利率は、15%に固定されるとするべきです。

入れた金額が100万円未満であっても

入れた金額が100万円未満であっても、また残元本が100万円未満に減少したとしても、極度額である100万円を基準とするため、利率は15%となります。また、極度額を120万円として、貸金業者から120万円を借り入れ、これを分割して毎月5万円ずつ返済していった場合、元本は、100万円を切り、やがて10万円を切ることになります。

貸付けを小口に分けることにより利息制限法の脱法をすることは許されない等の理由から、契約時の極度額を基準に法定利率を適用すべきでしょう。一口の個別契約の場合には、包括契約と異なり極度額が定められておらず、元本額(個別契約額)を基準にせざるを得ませんので、元本が増加して10万円以上になった場合には20%から18%へ、100万円以上になった場合には18%から15%へ法定利率を変えて引直計算を行うことになります。

個別契約の場合、追加融資を受けるたびに元本額が増加します。たとえば、最初に5万円を借り入れ、その後、借入れと返済を繰り返すうちに元本が10万円以上になり、また、100万円以上になるような場合があります。

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