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真実擬制を適用して債務者側の推定計算の主張を事実と認める裁判例は多い

投稿日:2015年7月23日 更新日:

真実擬制の効果は絶大。文書提出命令の決定が出たときは、貸金業者に対して極めて大きなダメージを与えることになります。真実擬制を適用して債務者側の推定計算の主張を事実と認め、過払金の返還を命じた裁判例も多くあります。また、文書提出命令の申立てが事実上の圧力となって、貸金業者が任意に取引履歴を開示することも多々あります。

当該文書の記載に関して具体的な主張をすること及び当該文書により証明すべき事実を他の証拠により証明することが著しく困難であるときは、裁判所は、その事実に関する相手方(筆者注・原告=債務者)の主張を真実と認めることができる(民訴法224条1項)という、いわゆる真実擬制という効果。この真実擬制の効果により、たとえ原告の過払金返還請求が推定計算によるものであっても、裁判所はそれを真実と認めて、判決を出すことができます。

貸金業者自身が、取引履歴を開示していないそれ以前の部分についても取引があったことを認めているのであれば、あまり問題は生じないでしょう(取引履歴の開示を拒否する貸金業者であっても、開示しない部分について取引自体がなかったと主張する貸金業者は、それほどは多くありません)。

文書提出命令とともに必要な立証事項

真実擬制を適用するかどうかの最終的な判断は、裁判所の裁量です(真実と認めることができるにすぎません)。原告の記憶の状況によっては、推定計算を真実と認めない裁判官もいます。その意味では、文書提出命令以外の立証を怠ってはなりません。最低、原告の陳述書くらいは提出すべきです。

貸金業者への返済を金融機関への振込みで行ったことがある場合、貸金業者が口座を保有する金融機関(受取口金融機関)が判明しています。この場合、受取口(振込先)金融機関に対して、原告からの入金について文書提出命令を申し立て、入金額と日付を明らかにする方法があります。ただし、他の債務者も返済先の口座は同じですから、受取口金融機関は、これらの者のプライベシーを理由に、文書の提出を拒否することも考えられます。

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