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年金の大量脱退による一時金給付の発生など

投稿日:2015年5月24日 更新日:

大量の脱退に伴う大量の一時金給付の発生など、財政運営の困難につながりかねない予測不可能な事態が生じる蓋然性が高まることにもなってしまう。こうした選択の問題は、保険の仕組みを活用していることに由来しているとも考えられるので、給付建ての企業年金においては、(様々な規制を設けて工夫したとしても)完全に回避することは難しい。

平準的な掛金を拠出して積立を行っていくなかで、たとえば、給付建ての企業年金と確定拠出年金や退職金前払いのようなものとの間で自由に行ったり来たりできるような仕組みでは、個人の運用環境が良好なときは後者、厳しいときは前者が選択され、結果として、モラルハザードあるいは逆選択の問題を大きくしてしまうことになりかねない。加入者がその資格を喪失することを任意に選択できるものであってはならないのは、加入者間でリスクをプールする給付建ての企業年金における、集団の安定性などに配慮したものといえるだろう。

自由度があってもよいとする考え方

労使の自主性を尊重する観点からある程度の自由度があってもよいとする考え方があり得なくもない。なかなか難しいのであるが、特に、資格の喪失については、その影響が計りがたいということを考えると、慎重を期した取扱いを行う必要があるということだろう。出向などにより他の企業に勤務したり、職種に基づく加入者資格が定められている状況の下で他の職種に異動したりすることで、一時的に加入者の資格を喪失してしまうことがある。

確定給付企業年金における加入者期間は、月単位で、加入者の資格を取得した月から喪失した月の前月までを算入することとなっている。ただし、規約で別段の定めをすることもできる(たとえば、日単位とか、喪失月も算入するとか。確定給付企業年金法第28条第1項)。年金制度においては、一般に、加入者期間に応じて受給資格が得られるしい加入者期間に応じて給付が増えていくものなので、加入者期間をどのように計算するかは重要である。

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