ファッション

テレビじゃ何でもお見通しとまではいかないね

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スタイリストやメイクアップ・アーティストも脇に控えていて、ストラップの長さを調整したり、糸くずを取り除いたり、頬紅を足したり、口紅のグロスを塗り直したりする。そして、いったん撮影に入ると、みんなが目にするたった一枚のゴージャスな写真を撮るために、ボッ写真の山ができることになる。彼女たちはエアブラシをかけられ、患や妊娠線、シミなどを隠すためにボデイ・メイクアップを施され、飛び出た髪の毛の一本まで撫で付けられ、眉毛の一本一本を抜かれる。

そうしてキズひとつなく仕上げられた彼女たちの外見は、素晴らしい照明や服、ロケーション、カメラマンのおかげでさらに輝く。とは言っても、魔法のように素敵なモデルができあがるわけではない。彼女たちは、もともと美女なのだ。モデルたちに完璧でない点があっても、普通は、視聴者にはわからないものである。三〇メートルも離れて撮った全身のショットじゃ、顔色が悪くたってわからない。

遺伝子の重要さを理解していない人が多い

クローズアップかへッド・ショットでない限りはね。基本的に言って、テントみたいな大会場では煙や挨が舞っていたり空気が汚れていたりするから、細部までは写し切れないものなんだ。モデルだって、セルライトがあったり、たまにニキビができてたり顔色が悪かったりということもあるだろう。動いていれば、細かいところ、完璧じゃないところはごまかせる。遺伝子の重要さを理解していない人が多いのだ。

完璧な人間なんていないんだよ。それでも、普通の人に比べれば、モデルというのは総じて写真慣れした存在である。なのに、ファッション・ヴィクティムは、自分もモデルみたいになれると勘違いしている。ペーパー誌やハーパース・バザー日本版など、世界各国にクライアントを持つファッション・ショーのカメラマン、ランディ・ブルックスが言う。テレビじゃ、何でもお見通しとまではいかないね。高構彩度テレビだって、解像度はさっぱりさ。アメリカ摂食障害者協会のホリー・ホフが言う。

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