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子育て

強制は子どもを抑圧する

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六歳になるまで、非常に少食で、体重も十四キロという子どもを治療したことがあります、というある人。お母さんが食べさせることが多かったので、著を使う技術も習得していなかったからです。そこで、一年かかって食欲を取り戻す計画を立て、学校も一年おくらせることにしました。

その子は未熟児で生まれましたので、出生直後より強制栄養(鼻から管を胃に入れて、ミルクを注ぎ込む方法)を受けました。その後、家庭においてもお母さんが熱心に飲食物を詰め込んでいたのです。そして、一歳前後には、完全な食欲不振児になっていました。私がその子どもと生活をともにしたときには、三口か四口の食べ物を食べるにも、時間が長くかかりましたし、ぼろぼろとこぼすことが多い状態でした。

焦っているお母さんは、もう一口ーといった具合に、スプーンに食べ物を盛って与えます。それを食べてくれると、もう一口ーと欲張ってしまいます。これを続けていると、子どもはだんだんと食べることに興味がなくなってしまいます。本格的な食欲不振児になってしまうのです。

「個性」や食欲の「個性」を尊重する

からだの発育の「個性」や食欲の「個性」を尊重するということは、決してむりに食べさせようとしないことです。子どもの食欲に応じて、子どもが「もうたくさん」という態度を示したならば、いさぎよく食事を終えて片づけてしまうことです。食事の量が少ない子どもは、しばしばやせています。やせているから、食欲がさかんでないのかも知れません。つまり、食欲にも「個性」があるといえましょう。それを尊重してほしいのです。

初めは、三口か四口食べる程度の量にしました。それが余りに少ないで、子どもはびっくりしたようです。それでも、一口しか食べなかったので、そのまま片づてしまったのです。そのために、体重が減り始め、お母さんの心配が強くなり、ぐったりしてしまったなどの報告がありましたが、それはお母さんの心配が極度になったからだったようです。

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