子育て

口答えをするなと怒ってしまう

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

言語的思考というのは、自分の考え方を言葉で表現する力です。この点を考えるならば、そして、発達について勉強してさえいれば、口答えが現われることを喜んでよいはずです。しかし、子どもの発達について勉強の足りないお母さんやお父さんは、子どもが自分の意見をいっただけで、「口答えをするな」と怒ってしまいます。

七〜九歳には、一つの現象が現われます。それは「口答え」です。親が訓戒をしようものなら、いろいろな理屈をつけて立ち向かってくるでしょう。ああいえば、こういうーという状態が現われます。それはなぜでしょう。一つには、子どもが自分なりの意見を持ち始めたことによるのです。自発性の発達とともに、言語的思考の能力も発達したからです。

民主的な教育の中では、自分の意見をはっきりということを大切にしています。意見をはっきりといわせた上で、それがまちがっていれば、正しい考え方を教えるのが親や先生の役割になっています。まちがった考え方をそのままにしておいてはよくないからです。

何でも「ハイ」といって従いなさい

なぜ怒るのか、もう一つの理由は、封建時代にいわれた言葉ーつまり、親のいうことには、何でも「ハイ」といって従いなさいという言葉が頭にこびりついているのです。ですから、子どもから「ハイ」といわれないと、「悪い子」のように思えて、腹が立ってくるのです。

しかし、どの考え方が正しく、どの考え方がまちがっているかという点になると、そこには議論の必要が生じます。その点で議論ができるということが、人間の社会を発展させるにはどうしても必要なことです。ところが、封建時代には、それでは秩序が保てず、上からの命令に従わせようとしました。

家庭でも、家父長のいうことに服従することによって、家庭の秩序を保っていたのです。それが、親のいうことは何でも「ハイ」といってきけーという言葉となって現われたのです。この言葉を子どもにいってきかせているお母さんやお父さんは、民主的なものの考え方のできていない人といえましょう。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加