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子育て

口達者で頭のよい子供に見えても

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近ごろの子どもを見ていますと、三角形が逆になっています。逆三角形です。つまり、ものはよく知っていますし、口は達者なので、頭のよい子のように見えますが、自発性の発達がおくれており、情緒は不安定なのです。このような子どもは、何らかの困難に出あうと、もろくも挫折してしまいます。それが、思春期になって、登校拒否や、学習意欲の喪失、家庭内暴力、ノイローゼや心身症になって現われています。

適応の能力にとって、大切な面は、物質的・金銭的な欲望をがまんする力が養われていることです。ぜいたくをさせず、険約を教えること、小学生になれば、一定の金額のお小遣いの範囲で欲望を満たし、もっとほしくてもがまんすることを教えましょう。

そのような子どもの過去の生活史を点検してみますと、すでにスタートは幼児期にあり、とくに三歳以下にあるのです。その意味で、三つ子の魂百までもーという診を、私はしみじみ味わっています。とくに人格形成の面で。

頭のよい子を望むあまり

そのような子どものお母さんやお父さんは、頭のよい子を望むあまり、子どもの自発性の発達を抑圧し、情緒を不安定にしてしまっているのです。それは、年齢の低い間は見逃されてしまうので、思春期以後になって爆発することが多いのです。

あるときこんな光景を日にしました。五歳ぐらいの男の子がお母さんと歩いていました。何があったのかはわかりませんが、お母さんは歩きながらずっと何かをガミガミ怒鳴るように叱っていて、その言葉を男の子はうつむきながらずっと聞いています。すると、いきなりお母さんが男の子の頭をバチンとはたいたのです。そのときの男の子の表情は、今思い出しても切なくなります。

「何やってるの!ダラダラしないで早く歩きなさい!」「だからダメって言ったでしょ!もう勝手にしなさい!」「ちゃんと注意して歩きなさいって言ったでしょう!だから転ぶのよ!」本当に子どもたちはよく叱られています。二歳、三歳の小さな子でも、厳しい言葉で叱られていて、聞いていて胸が痛くなるほどです。

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