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北マリアナ諸島最大の島サイパンに降り立ったら

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観光客のほとんどは日本人で、カラオケ・バーや館屋、ビーチ・フロントの日系豪華ホテルにたむろしている。休暇中の人々はビーチでくつろいだり、海で水遊びしたり、ゴルフやシュノーケリングをしたりと、島での素敵な休日を思い思いに楽しんでいる。もしもあなたがグアム島の北二〇〇キロに位置する北マリアナ諸島連邦(CNM1)最大の島、サイパンにパラシュートで舞い降りたとしたら、こののどかな島は日本のパラダイスかと思ってしまうことだろう。

一九七〇年代終わり頃からこの島に出現してきた三四のアパレル工場については、どの観光地図にも載っていない。戦後、日本人は強制退去させられ(皮肉にも、かなり経ってから観光客として戻ってくることになった)、一九七八年、CNM1はプエルト・リコ同様にアメリカ領となった。

東は太平洋、西はフィリピン海に挟まれたサイパンには、豊かな、しかし血なまぐさい歴史がある。観光名所のほとんどは、第世界大戦の激戦地なのだ。その中には、追いつめられた日本軍の兵士や家族が身投げした巨大な「万歳の崖」や、撃沈された軍艦を間近で見られる一五カ所の公式ダイビング・ポイントなどもある。

地元政府の甘い法律は

地元政府の甘い法律は、アパレル工場と労働者の大量流入に道を開くことになった。この島はアメリカの自治領なので、本土から入ってくる材料と本土に出て行くアパレル製品に税金をかけられずに済む。そのため、メーカーは年間二億ドルの支出を節約することができる。つまり、普通は一〇ドルかかるシャツを五ドルで作れるということだ。

この連邦での生活は、普通のアメリカ国民の生活とは少し違っている。島民はアメリカの国税を払わず、選挙権を持たない。協定で、島民一万四〇〇〇人に代わって外交と防衛を指揮する権限を得たアメリカは、ここに軍の基地を作る権利も保有している。そしてー今では大きな間違いだったと言う人もいるがーアメリカ政府は、移民・最低賃金・関税に関して連邦独自の政策を設定させたのである。十分な規制のないサイパンは、スウェットショップの存在を許すというより招致する格好になってしまった。

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