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企業組織を柔軟に変更できるような法律改正が進むなか

投稿日:2015年5月23日 更新日:

企業組織を柔軟に変更できるような法律改正が進むなかで、企業年金の側でもそうした動きに柔軟に対応していく必要があるのは当然である。国際競争が激化するなかで、企業が経営資源を効率的に配分したり意思決定を迅速化したりするためには、企業組織を柔軟に変更できるようにする必要があるということが経済界を中心に要請されてきた。また、既存企業がリスクの高い分野に事業展開したり(コーポレート・ベンチャー)、事業分野ごとに雇用形態や労働条件を変更するためにも、企業組織を柔軟に変更できるようにする必要があると主張されてきた。

こうした要請に応える形で、1997(平成9)年の商法改正による合併法制の整備と独占禁止法の改正による純粋持株会社の解禁、1999(平成11)年の商法改正による株式交換・株式移転制度の創設、和議法に代わる民事再生法の制定、そして2000(平成12)年商法改正による会社分割制度の創設と一連の改正が行われている。企業組織の変更のなかでも、企業年金の存続を含め、加入者・受給者の受給権が保全されるようにすることが重要となる。

適格退職年金に移行すること

厚生年金基金が代行返上して適格退職年金に移行することは、受給権保護の観点から問題が多く、したがって、代行返上を認めるのであれば、適格退職年金に代わる受給権保護を図る仕組みを備えた給付建ての企業年金を新たに設ける必要があった。

適格退職年金には積立義務がなく、受託者責任や情報開示の規定もないなど、受給権保護の度合いは厚生年金基金に比べ相当低い状況にある。制度が設けられていること自体、従業員が知らされていなかったという場合すらある。適格年金制度では積立金がほとんどゼロに近い場合もある。

適格退職年金の問題2本建ての制度体系の下では、厚生年金基金が代行返上するとすれば適格退職年金に移行するしかない。しかし、適格退職年金は、法人税法に根拠をもつ制度であり、そもそも受給権保護を図る仕組みとして構成されているわけではない。

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