心理学

結婚したあとで創造力の衰えを感じた

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ある博士の結論はこう。若き天才たちは、「みずからの得意技で女性たちを感心させようと」していたのである。一万年前のホモ・エレクトスの男たちもそして女たちも、自分の得意技で交配相手を感心させようとしていたのだと思う。ここでもっと大切なことがある。

二八人の優秀な男性科学者を調査したところ、彼らの六五パーセントが三五歳までに大きな発見をしていることがわかったという。また、彼らの大半が結婚したあとで創造力の衰えを感じた点も指摘している。

求愛者がさまざまな才能を披露するとき、そうした求愛の駆け引きを披露されでいる側も、さらに進化した理由づけ、判断力、洞察力、記憶力、認識力、自覚など、求愛者を識別するための洗練された脳内メカニズムの多くを必要としはじめたという点だ。彼らも、そうした求愛パフォーマンスを評価するだけの脳内回路を必要とした。

あなたのためならなんでもできる

「あなたのためなら、なんでもできる」という情熱。また、交配相手候補が考えていることを解釈するための脳内メカニズムを発達させる必要にも迫られていた。他人の精神状態や欲求、意図を理解するこの能力は「心の理論」とよばれており、これはとくに人間のなかで発達している。

道徳を玲味し、宗教熱を賞賛し、新鮮さを大切にし、すばらしい詩や心を打つリズムを尊び、すてきな会話を楽しみ、誠実さを大事にし、決意を賞賛し、そのほか無数の才能を評価する必要があった。ペテンを察知するだけの能力を進化させなければならなかったのだ。

エレクトスの男女も、一万年前、求愛者を評価し、その価値を知るために、人格や業績を値踏みするだけの精神的機能を必要とした。と同時に彼らは、求愛エネルギーを特定の交配相手に集中させるための強力な生物学的衝動も必要とした。その特別な相手との長期間にわたる深いかかわり合いを欲し、相手のためなら死んでもいいと思えるほどの、強烈な衝動である。

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