子育て

エリートコースで外面的には順風に見えても

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現在の世の中は、物質的な豊かさを求める人間を増加させていますし、それがエリートコース(学歴偏重)と結びつき、それなるが故に、よいといわれている学校に入れたい親の気持に拍車をかけ、知的能力ばかりにこだわって子どもを育てる状態を引き起こしています。しかし、その犠牲になっている子どもがたくさんいることを知る必要があります。

外面的には順風に帆をあげて人生を歩んでいるように見える大人でも、内面ではゆがみがあり、それが妻や子どもたちを苦しめている例もあり、周囲にいる部下につらい思いをさせている例があります。ですから、人格の問題は、一生を通じての生活の中で、あらゆる角度から点検してみる必要がありますし、さらには、人間の幸せとはどういうものかについても考えてみなければならないでしょう。お母さんやお父さん自身についても、毎日をいきいきと送っているか、それを過去の育ち方と合わせて考えてみてほしいのです。

うみが出ないまま何となしに情緒が不安定

うみが出ないままに、何となしに情緒が不安定であり、自発性もはかばかしくないままに、学校生活を何とか終えてしまいそうな子ども、つまり、潜在的に問題をかかえている子どもの方が、われわれとしては心配な子どもです。社会に出て、人生の荒波に出会ったときに、適切な判断ができなかったり、ノイローゼになったり、心身症を起こしたりする可能性が大きく、いきいきとした人生を送ることができないからです。

思春期以後の登校拒否児や家庭内暴力や学習意欲を喪失した子どもの相談は、わが国の相談施設では増加の一途をたどっているのです。こうした子どもたちは、親の育て方の犠牲者ということができますが、学校生活をしているときにそれが起きたことは、過去のうみが出たようなもので、正しい治療教育を行い、情緒の安定、自発性の発達、適応能力の向上が実現されれば、その子どもの人格は全く変ってしまいます。学校生活をいきいきと送りますし、世の中に出ていっても、同じ状態が続きます。

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